Works
土塔町の家
公園の横に建つ住宅です。
外壁を斜めにして公園への圧迫感をやわらげています
外壁はガルバリウム鋼板のサイディングです
屋根の勾配に変化をつけて、南側からの光を取り入れています!
土間はコンクリートの洗い出し
目地にはタマリュウを植えました
赤いポストがかわいいですね♪
玄関扉横の板壁は、大きな引き戸で倉庫になっています
階段横のバルコニーから斜めに光がそそぐ、明るい玄関ホール
床材はクルミの無垢フローリングです!
公園との間にあった既存擁壁には土を盛って芝を張り、連続感を持たせました!
植栽の向こうに公園が広がり、実際以上の広がりが感じられます
ウッドデッキ材はセランガンバツ
耐久性と強度に優れた木材です
踏板の間の蹴込み板がない木製のオープン階段
手すりはスチールとナラの無垢材で制作しました
力桁はベイマツの乾燥無垢材です
バルコニーの横に設置した階段
光が階段の隙間から落ちてきます!
天井を斜めにかたむけ、南の光を取り込んだ明るいリビング
天井に張ったシナ合板が光を柔らかく届けます!
大きな扇風機のようなシーリングファンも取り付けました
室内の温度ムラを解消することで、空調効率が良くなります
天井に高い所と低い所のある、変化にとんだ楽しい空間
奥の和室はリビングとつなげ、昼寝をしたり洗濯物を畳んだりと多目的に利用できます
ソファーのうしろは、向こうのバルコニーからの光が届くように透明ガラスで仕切りました!
壁にはスポットライトを取り付けるダクトレールを埋め込んでいます
照明器具を好きな位置に移動や追加が可能です
photo: hiroshi nakazawa
テーブル横には横長の出窓
座った時の目線に合わせて、位置決めしました
ちょっとした小物や植栽を飾って楽しめますね!
このテーブルとイスは木工舎 日根野屋さんの手によるもの
質感がよく、いつまでも使えそうな良い家具ですね
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この住宅の敷地は、二辺が公園(開発広場)に隣接しています。
計画前に公園から眺めると、その一画が敷地によって欠き取られているように感じました。
意識せずに計画を進めると建物が公園に食い込んだかのような違和感と圧迫感とを
感じてしまうことが想像でき、それを少しでも和らげたいと考えました。
この敷地の魅力は公園であり、それに向けて空間は開きたい。
しかし、すぐ目の前に人がいる状況だと平穏な生活は送れそうもなく、
視線を和らげる工夫も欲しいと考えました。
必要な部屋や駐車場を確保するとほんの少し敷地に余裕があることが分かり、
公園に面する建物の角を斜めに切り取りました。
これにより公園への圧迫感と違和感とを軽減させるとともに、
公園との距離を確保しています。
また、そこに植栽を施した庭を設けることで、
公園側から見ると庭が公園の一部のように感じ取れ、
建物側から見ると公園が庭の一部のように感じ取れる関係を築きました。
周囲の建物は公園に背を向けて建っています。
小さな公園は、緑豊かな大きな公園とは違い、
建築を計画する場合に肯定的な要素になりにくいということだと思います。
そんな中、この計画では公園と建物との間に補完しあえる関係を築くことで、
肯定的に捉えることができています。
このような関係を築くことが景観に貢献できる方法の一つだと考えます。